東京から南に遥か約1000kmの太平洋上に浮かぶ島々「小笠原諸島」。歴史上、一度も大陸と陸続きになったことがなく、固有の動植物の宝庫です。その固有種の多さや進化の過程がわかる貴重な証拠が残っていることが高く評価され、2011年に日本で4か所目となる世界自然遺産に登録されました。今回は、そんな小笠原諸島・父島の自然を満喫できる、陸のアクティビティをご紹介します!天候に左右されないカルチャークラフト体験もありますよ。

小笠原諸島といえば、ダイビングや海のアクティビティのイメージが強いけど…。それ以外では、どんな楽しみ方があるのかな?

小笠原諸島でしか見られない、貴重な動物や植物もぜひ見てみたいよね。

うん、ぼくは天の川や満天の星空も見てみたいなぁ。

父島では、色々なツアーやアクティビティがあるみたいだよ。

じゃあ、早速陸での楽しみ方を調べてみよう!

まずは、小笠原諸島・父島のことを知ろう!


小笠原諸島とは30余りの島々の総称であり、現在、人が住んでいる島は父島と母島だけです。主な産業は、観光業やパッションフルーツ・マンゴー・レモン・トマト等を生産する農業、シマアジ・マダイ・マグロ類などの漁業です。小笠原諸島は亜熱帯に属していて、梅雨らしいものはありません。年間を通して気温の変化が少なく、過ごしやすい気候の為、冬でも最低気温が10度を下回ることはあまりないので、とても過ごしやすい島です。
小笠原諸島へのアクセスは、東京の竹芝桟橋から6日に1便(時期などにより異なります)出ている父島への定期船を利用します。到着まで約24時間かかりますが、空港がなく飛行機では行けないので、必ず船での移動となります。島の物資も週に一度の定期船で届く為、島内のお店では在庫切れも出てきますので、生活必需品などは多めに用意して 行った方が安心ですよ。また、小笠原諸島では、エコツーリズムの実践が進められていて、独自のガイドライン「小笠原カントリーコード」が定められています。豊かな自然を守るため、必ず節度とルールを守って楽しんでくださいね。
【小笠原カントリーコード】
1.貴重な小笠原を後世に引き継ぐ
2.ゴミは絶対に捨てずに、すべて持ち帰る
3.歩道を外れて歩かない
4.動植物は採らない、持ち込まない、持ち帰らない
5.動植物に気配りをしながらウォッチングを楽しむ
6.サンゴ礁等の特殊地形を壊さない
7.来島記念などの落書きをしない
8.全島キャンプ禁止となっているので、キャンプはしない
9.移動は、できるだけ自分のエネルギーを使う
10.水を大切にし、トイレなど公共施設をきれいに使う
小笠原諸島ツアー行くツアーを見る

色々なコースで楽しめる!トレッキングツアー

父島 森ガイド
海洋島として独自の進化を遂げた小笠原諸島。その貴重な自然をより深く知るには、山・森をガイドと一緒に歩くトレッキングツアーに参加するのがおすすめです。世界で小笠原にしか生息していない動植物(固有種)を観察したり、絶景ポイントやジャングルを巡ることができます。中でも、ハートロックの頂上を目指すツアーや、東平アカガシラカラスバトサンクチュアリから初寝山を歩くコースが人気です。ベストシーズンは涼しく歩きやすい11月~5月となりますが、1年中楽しめます。生態・歴史・文化など、ツアーガイドの解説を聞きながら歩くことで、より深く自然を感じ、太古から続く生命の神秘に触れることができます。体力に合わせてコースや時間の長さを選ぶことができますし、プライベートツアーを行っているツアー会社もあるので、お気軽に問い合わせてみてくださいね。
★料金の目安:半日コース5,000円~、1日コース8,800円~など
※ツアー会社により異なります。
★おすすめツアー会社:シャンティーバンガロー & シャンティーボビーズ
http://shantibungalow.com/jungle.html

夜しか見られない貴重な動植物探索へ!ナイトツアー!

父島 夜景
月や星などの自然の明かりだけに照らされた小笠原諸島の夜の探検も見どころがいっぱいです!暗闇でほんのり緑に光る不思議なキノコ「グリーンペペ」、天然記念物に指定されている固有種の「オガサワラオオコウモリ」など、幻想的な夜の森を楽しめます。海岸ではヤドカリなど夜行性の生き物を見ることも。また、人工的な光が少ない小笠原ならではの星空も楽しめます。都会では決して見ることのできない、空一面にまたたく美しい星空は、忘れられない思い出になるでしょう。小笠原にはハブの様な毒蛇はいませんので、夜でも安心して観察することができますよ。
★料金の目安:ナイトツアー4,000円~ (約2時間)
※ツアー会社により異なります。
★おすすめツアー会社:竹ネイチャーアカデミー
http://take-na.com/academy/

平和の大切さを実感できる。歴史を学ぶ戦跡ツアー

母島東港付近戦跡
第二次世界大戦時、小笠原諸島は本土決戦に備えた最後の砦として日本軍の拠点となりました。アメリカ軍は上陸こそはしなかったものの、激しい爆撃にさらされたのです。森林には、当時使用されていたと思われる、大砲や壕がいまだたくさん残されています。平和の大切さを考えながら、決して忘れてはならない歴史を学ぶツアーとなっています。知識豊富なベテランガイドが当時の様子の話など交えて案内してくれます。
★料金の目安:半日コース5,000円~、1日コース8,000円~
※ツアー会社により異なります
★おすすめツアー会社:戦跡ガイド板長
http://hakara-me.com/registration

暗闇で見る満天の星空に感動★スターウォッチングツアー


人工的な明かりがほとんどない小笠原諸島の満天の星空が堪能できる、スターウォッチングツアー。 「日本一の星空が見える場所」にも選ばれた小港海岸やコペペ海岸などでじっくり夜空を観察できます。夏には天の川も眺めることができます。また月の光はとても明るく、満月の夜にはライトがなくてもハイキングが可能なほど!もちろんツアーに参加しなくても星空を観察することはできますが、ツアーでは、安全が確保されていることはもちろん、肉眼でも充分美しい満天の星空に、望遠鏡などを使ってもう少し近づいてみることができ、感動もひとしおとなるはずです!
★料金の目安:4,500円~(約2.5時間)など
※ツアー会社により異なります。
★おすすめツアー会社:竹ネイチャーアカデミー
http://take-na.com/academy/

父島が初めての方やお子様にもおすすめ!島内観光ツアー

父島 メインストリート
初めて父島に来る方におすすめ!父島をぐるりを一周する周遊観光ツアーもあります。歩くことは少ないので、体力に自信のない方や、小さなお子様連れの方でも楽しめるコースです。砂の色や地形の異なる様々な海岸を散策したり、絶景の展望台から眺望を楽しんだり、島内にある自然に関する各種センターを見学したりと、一日で島を満喫できます。乗り合い観光と貸切観光がありますよ。
★料金の目安:半日コース5,000円~、1日コース9,000円~
※ツアー会社により異なります。
★おすすめツアー会社:父島ガイドSAN
https://chichijimaguidesan.web.fc2.com/

小笠原最終日におすすめ!アイランド・ヨガコース


せっかくの小笠原滞在だからと、たくさん遊んでお疲れ気味の方を癒してくれるヨガレッスンがあります。朝8:30からなので、おがさわら丸に乗る前に気持ち良くリフレッシュでき、最後の思い出作りにぴったりのコースです。美しい海を眺めながらのゆる~いビーチヨガで、初心者や体の硬い人でも大丈夫!聞こえるのは波の音、見えるのは海と空、木陰の下でゆったりと心と体を開放する、リラックスタイムが過ごせます。真っ青な海をバックに、ヨガ写真を撮ってくれるサービスもあります。
★料金の目安:5,000円(ヨガマットレンタル無料)
★おすすめツアー会社:たびんちゅ
http://tabinchu55.com/tour-yama3.html

旅の思い出に♪カルチャークラフト体験教室!


小笠原にしか生息していない「タコノキ」の葉を編み上げたタコノ葉細工、染物体験やビーチグラスや貝殻を使ったお土産づくりなどの体験ができます。天候に恵まれなかったときや、お子様と一緒に楽しめる体験をお探しの方におすすめです。
◆タコノ葉細工体験教室
世界で小笠原にしか生息していない「タコノキ」の葉を編み上げて、小物をつくる体験教室です。ブレスレットや小物入れなどを作ることができます。
★料金の目安:1,000円~
※体験工房により異なります。
★おすすめ体験工房:小笠原タコノ葉細工 あすか工房
https://www.ogasawaramura.com/play/asuka/
◆染め物体験
小笠原の太陽の光と島の植物を利用して制作する、染め物体験がこちら。ヘリオグラフィーという、日光の力を利用して影を布地や紙に焼き付ける珍しい手法を使っています。小笠原の太陽とその土地に育つ植物のエネルギーが布地にそのまま閉じ込められた、貴重な1枚が出来上がりますよ。プリントされた絵柄とは違う、世界で1枚のオリジナル作品です。
★料金の目安:9,000円~
★おすすめ体験工房:太陽の染物nesia
http://nesia-bonin-island.com/
◆シーボーンアート
「海からうまれた美術」という意味のシーボーンアート。ビーチグラスや貝殻を海からの贈り物と称して、ひと手間加えることで世界に1つだけの作品を作ります。もとは海から拾い集めた「不要なもの」ですが、この体験をきっかけに環境問題にも関心が生まれるでしょう。キャンドルシェードやランプシェードを作ることできます。
★料金の目安:3,630円~
★おすすめ体験工房:パパスダイビングスタジオ
https://papasds.com/activity/seabornart/

自由に楽しみたいなら、レンタサイクルやレンタバイク!


父島に何度も来ていて慣れている方や自由に観光するのが好きな方には、レンタバイクやレンタサイクルを利用する方も多いです。50CCバイクなら3時間1700円~、普通の自転車は1000円~、電動アシスト自転車は1700円~で借りることができます。街中を走るには普通の自転車でも問題ありませんが、父島は山や坂道が多いので、ちょっと遠くまで足を伸ばしたいのならバイクか電動自転車の利用がおすすめですよ。気軽に絶景スポットや人の少ないビーチまで行けるので、自由気ままに過ごしたい方にぴったりです。長期レンタルなら格安で借りられお得です。もちろん、バイクのレンタルには免許の提示が必須になっています。安全には十分気を付けて運転してくださいね。
★料金の目安:1,000円~(自転車3時間)
★おすすめレンタルショップ:小笠原観光有限会社
http://www.ogasawarakanko.com/rental.html
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海でも陸でも楽しめる小笠原・父島!あなたは何をする?

陸でもたくさんの楽しみ方があったね!トレッキングで貴重な動植物や自然と触れあったり、美しい景色を眺めたりしてみたくなっちゃったよ~!

星空ツアーやナイトツアーも魅力的だよね。夜行性の動物たちの様子をこっそりのぞくなんてわくわくするなぁ。夏には天の川も見られるんだね。

ビーチヨガや染め物体験、タコノ葉細工体験なんかも、素敵な思い出になりそうだね。自転車を借りてサイクリングや島内一周ツアーに参加するのも島のことが良く知れて楽しそう。

海のアクティビティのイメージが強い小笠原だけど、陸でもこんなに楽しめるなんて驚いたよ!

そうだね。ますます小笠原に行ってみたくなったね!

今回は、小笠原諸島・父島の陸で楽しめるアクティビティ8選をご紹介しました。小笠原ならではの貴重な自然に触れるトレッキングや、ベテランガイドと巡る戦跡ツアーなど、島の自然や歴史を深く学ぶためにもツアーに参加するのがおすすめです。固有種を守るため、地元ガイドの案内がないと入れない場所も多いです。一航海で訪れた場合、3日間しか自由時間はないので、効率良く回ることも重要になります。美しい海でのダイビングやシュノーケリングも魅力的ですが、陸にも「東洋のガラパゴス」と呼ばれる小笠原ならではの魅力が溢れています。使える時間や体力に合わせて、お好みのツアーや体験メニューを探してみてくださいね。
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